数学のまとめノート

「位相空間」とは

位相(トポロジー)をもつ空間で, 位相不変の幾何学のこと。

A. 位相空間(Topological space)

集合 $X$ と部分集合族 $\mathscr{O} \subset \mathscr{B}(X)$ が次を満たすとき $(X, \mathscr{O})$ を位相空間といい, $\mathscr{O}$ を位相, その元 $O \in \mathscr{O}$を開集合という;

  1. $\emptyset, X \in \mathscr{O}$
  2. ${}^{\forall} O_1, O_2 \in \mathscr{O}$, $O_1 \cap O_2 \in \mathscr{O}$
  3. $\displaystyle {}^{\forall} \{O_{\lambda} \}_{\lambda \in \Lambda} \subset \mathscr{O}$, $\displaystyle \bigcup_{\lambda \in \Lambda} O_{\lambda} \in \mathscr{O}$

連続写像

位相空間 $(X, \mathscr{O}_X)$ と $(Y, \mathscr{O}_Y)$ について, 写像 $f: X \to Y$ が ${}^{\forall} O \in \mathscr{O}_X$ $\Rightarrow$ $f(O) \in \mathscr{O}_Y$ を満たすとき, 連続写像という.

B. 同相(Homeomorphism)

写像 $f: (X, \mathscr{O}_X) \rightarrow (Y, \mathscr{O}_Y)$ が全単射かつ $f$ も 逆写像 $f^{-1}$ がいずれも連続写像のとき, 写像 $f$ を同相写像という. そして, 2つ位相空間を同相(位相同型)といい, $(X, \mathscr{O}_X) \cong (Y, \mathscr{O}_Y)$ と表す.

C. 位相不変量(Topological Invariant)

位相空間上で定義されるある量 $\chi$ について, $X \cong Y$ ならば $\chi(X) = \chi(Y)$ を満たすとき $\chi$ を位相不変量という.

ポイント解説

A

開集合は点の近さ・遠さを定める概念である. 例えば, 開集合 $O_1$ と $O_2$ と点 $x$ が $x \in O_1 \subset O_2$ ならば

"$O_1$ は $O_2$ よりも $x$ に近い点の集まり"

と解釈する.

連続写像

$X$ で近い点の集まりは, $Y$ でも近いままという意味であり,

連続写像はゴムのように近遠を保ちながら形状を変える

関係を記述するものと理解できる.

B

同相なもの

"同じ形"

とみなす.

C

例えば, コーヒーカップドーナツ

ゴム状であらば, 他方にグネグネと変形できる

(同相). この変形の過程では,

取っ手の穴とドーナツの穴は穴のまま

であり, これが位相不変量である.

【例】トーラス(位相空間)

トーラスはドーナツの形として有名です。

トーラスのイメージ

穴が1つ空いたモノをトーラスと言います。

ドーナツや浮き輪の表面の形をトーラスと言います。

穴の空いたもの

ミスドでドーナツの写真を撮影しました。

この画像にはトーラスが3つ写っています。

ミスタードーナツ(三重県津駅)で撮影

スタバで撮影した写真も載せておきます。

この画像にはトーラスが2つ写っています。

スターバックス(なんばウォーク店)で撮影

位相的トーラス

トーラスは穴の空いたものなので、コーヒーカップもトーラスです。

コーヒーカップの底が厚くなった状態(コーヒーを満タンに注いだ状態)は穴が1つだけの図形です。だから、コーヒーカップもトーラスです。

このような、底を厚くすることは連続的な変形と言います。連続的な変形で、ドーナツもコーヒーカップも同じトーラスと見なすことを位相的に同じ(同相)といいます。

平坦トーラスのイメージ

ゲームのマップ

ドラゴンクエストのマップなどのように、マップの左から出ると右から出てきて,マップの上から出ると下から出てくる世界はトーラスの形です。

このトーラスの世界アニメ作成しました。

トーラスの展開図

長方形の左から出ると右に出る、上から出ると下から出る、ということは長方形の向かい合う辺がくっついてるということです。

トーラスの展開(Blenderで作成)

長方形の左右の辺同士、上下の辺同士をくっつけるとドーナツの形になります。逆に、ドーナツを展開した形は長方形ということができます。

参考図(トーラス上のループの展開)

トーラスを展開した形を、平坦トーラスといい、これもドーナツやコーヒーカップと同相な図形と言います。

以上が、位相的に同じ(同相)なトーラスというものです。

コメントを残す