滋賀県の草津の小槻神社は、算道に関係する小槻氏を祀ります。
小槻氏は、代々、算道の算博士を世襲した家系でした。
小槻神社
滋賀県草津市
小槻神社は、草津駅から歩いて30分くらいの場所にあります。
バスで行くこともできます。
印象的な池があって、この道を奥に進んでいきます。
歩くとすぐに、小槻神社があります。
小槻の氏
小槻氏さん方は、大宝律令(養老律令)で定められる大学寮の算道の算博士を歴任した家系になります。
小槻神社は、小槻山公ゆかりの神社で、延喜式神名帳に載る栗太郡八座の内にかぞえられます。創祇は古く不詳ながら、小槻山公の祖である第11代垂仁天皇の皇子於知別命(落別王)をこの地域の氏人たちが祖神として祀ったのが始まりといわれています。小槻氏は、後に官務家と称され太政官の重職を世襲し、算博士などに多く就かれた系譜から日本数学のルーツともいわれています。
「御由緒」(小槻神社の御由緒)より
小槻神社には、小槻さんの氏神が祀られています。主祭神は於知別命(おちわけおのみこと)さんと、天児屋根命(あめのこやねのみこと)さんです。
於知別命さんは、治山治水の神であり、算学の神といわれています。
また、天児屋根命さんは、国家安泰の神であり、学問の神といわれています。
小槻さんは算道の算博士
算博士
算博士とは、大宝律令(養老律令)の学令によって制定された大学寮で、算道(算科)という科目を教える役職のことです。算道を志す学生を算生といいました。
算博士は、さまざまな人が務めたようですが、小槻氏と三善氏の世襲が有名なようです。
算道
算道で扱われていた内容は、主に遣隋使・遣唐使が当時の中国から輸入した算術です。
今でも書籍の名として有名な、『孫氏算経』や『九章算術』などが扱われていました。基本的には、算術や測量、そして暦などを扱っていたようです。
いまここ
小槻神社の場所はこちらです。
なお、小槻神社の近くに、小槻大社という場所もあります。
こちらは、算道の神様というよりも、もっと大きく小槻さんが祀られている印象です。
あなたも算生として、小槻さんに数学を教えてもらいに、小槻神社に行ってみたらどうでしょうか?
なにか教えてもらえるかもしれません。