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数学のまとめ
「対数関数」とは
指数関数の逆関数で, 真数の部分が変数である関数のこと。
対数
$a^y=x$ のとき, $y=\log_ax$ とする.
底 $a$ は $a>0(a\neq 1)$
であり,
真数 $x$ は $x>0$
を満たす.
A. 対数の性質
- $\log_a MN = \log_a M + \log_a N$
- $\log_a\frac{M}{N} = \log_aM - \log_a N$
- $\displaystyle \log_a M^n = n \log_aM$
- $\displaystyle \log_a M = \frac{\log_c M}{\log_c a}$(底の変換)
対数での表示
$a>0(a\neq 1)$ について,
$a^x = e^{(\log a) x}$
,
$x = a^{\log_a x}$
.
B. 対数関数
定数 $a>0$ $(a \neq 1)$ について, $f(x)=\log_a x$ を対数関数という.
- $0<a<1$ のとき, $s<t$ に対して, $f(s)>f(t)$ である(単調減少)
- $1<a$ のとき, $s<t$ に対して, $f(s)<f(t)$ である(単調増加)
- 定義域 $x>0$ の関数である. 値域は実数全体であり, $y$ 軸が漸近線となる
- すべての実数 $s$ と $t$ に対して, $f(st) = f(s)+f(t)$ を満たす
ポイント解説
A
$a, c>0(a,c \neq 1)$, $M, N >0$ が条件である.
B
対数関数のグラフは次の通り:
微分
$(\log x)' =\frac{1}{x}$, $(\log_a x)' =\frac{1}{(\log a) x}$
積分
$\int \log x dx =x \log x - x + C$, $\int \log_a x dx =\frac{1}{\log a}(x \log x - x) + C$
級数展開
$\displaystyle \log(1+x) = \sum_{n=1}^\infty \frac{(-1)^{n+1}}{n}x^n$ $=x - \frac{x^2}{2} + \frac{x^3}{3} + \cdots$
発展
複素数の対数関数は多価関数である. $z\in \mathbb{C}_{\neq 0}$で, $\arg$ を偏角とする:
$$\log z = \log|z| + i \arg z$$ 例えば, $\log (i) =\frac{1}{2} \pi i$ (主値)である.