数学のまとめ

「指数関数」とは

累乗の指数の定義域を拡張し, 指数を変数とした関数のこと。

自然数ベキ

$m$ が自然数のとき, $a^m = a \times a \times \cdots \times a$ と定める.

A. 指数法則

① $a^m \times a^n = a^{m+n}$

② $\displaystyle \frac{a^m}{a^n} = a^{m-n}$

③ $(a^m)^n = a^{mn}$

④ $(ab)^m = a^mb^n$

整数ベキ

$a^{-m} = \frac{1}{a^m}$ と定める.

$a^{-1} = \frac{1}{a}$

で,

$a^0=1$

となる.

有理数ベキ

$a^{\frac{m}{n}} = \sqrt[n]{a^m}$ と定める.

$a^{\frac{1}{2}} = \sqrt{a}$

である.

実数ベキ

無理数 $r$ について $a^r$ は, $1<a$ のとき, $p < r <q$ を満たす任意の有理数 $p$ と $q$ の間 $a^p<a^r<a^q$ として定められる.

B. 指数関数

定数 $a>0$ $(a \neq 1)$ について, $f(x)=a^x$ を指数関数という.

  1. $0<a<1$ のとき, $s<t$ に対して, $f(s)>f(t)$ である(単調減少
  2. $1<a$ のとき, $s<t$ に対して, $f(s)<f(t)$ である(単調増加
  3. 非負関数 $f(x) >0$ であり, $x$ 軸が漸近線となる
  4. すべての実数 $s$ と $t$ に対して, $f(st) = f(s) \cdot f(t)$ を満たす

ポイント解説

A

定数 $a$ はと呼び, 任意の実数である. ただし, ②では $a\neq 0$ である. 指数が任意の実数でも指数法則を満たす.

B

指数関数のグラフは次の通り:

ちなみに

$a^x = e^{(\log a) x}$

とも表せる.

実数ベキ

$a^r$ は極限として存在する. また, $0<a<1$ なども同様に定められる.

微分

$(e^x)' =e^x$, $(a^x)' =(\log a) a^x$

積分

$\int e^xdx =e^x + C$, $\int a^xdx =\frac{1}{\log a}a^x + C$

級数展開

$\displaystyle a^x = \sum_{n=0}^\infty \frac{(\log a)^n}{n!}x^n$

発展

複素数ベキも存在する. 例えば;

  1. $e^{ix} = \cos(x) + i \sin(x)$
  2. $z^w = e^{w\log z}$ $(z, w \in \mathbb{C}, z \neq 0)$
  3. $i^{i} = 1/\sqrt{e^\pi} \fallingdotseq 0.208$ (主値)

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