数学のまとめ

「組合せ」とは

いくつかのものからいくつかを選ぶ選び方のこと。

定義

$\displaystyle \binom{n}{r} = {}_n \mathrm{C}_r = \frac{n!}{(n-r)! \cdot r!}$

$\displaystyle = \frac{n \cdot (n-1) \cdots (n-r+1)}{1 \cdot 2 \cdot 3\cdots (r-1) \cdot r}$. ここで, $n$ と $r$ は $r \leqq n$ を満たす自然数である.

A. 組合せの計算の意味

$n$ 個のものから $r$ 個を選ぶ組合せの総数は ${}_n \mathrm{C}_r$ に一致する.

B. 重複組合せ

$n$ 種類のものから $r$ 個を選ぶ際, 同じものを重複してもよいときの組合せの総数は ${}_{n}\mathrm{H}_r={}_{(n-1)+r}\mathrm{C}_r$ に一致する.

C. 組合せの性質

①${}_n \mathrm{C}_r = {}_n \mathrm{C}_{n-r}$

②${}_{n+1} \mathrm{C}_{r+1} = {}_{n} \mathrm{C}_{r} + {}_{n} \mathrm{C}_{r+1}$

③${}_{n+1} \mathrm{C}_{r+1} = \frac{n+1}{r+1} \cdot {}_{n} \mathrm{C}_{r}$

D. 部屋分け・グループ分け(例)

  1. $9$人をA, B, Cの部屋に分ける場合:${}_9 \mathrm{C}_3 \times {}_6 \mathrm{C}_3 \times {}_9 \mathrm{C}_3$ 通り
  2. $9$人を $3$人ずつ $3$つのグループに分ける場合:$(1) \div 3!$ 通り

ポイント解説

注意

${}_n \mathrm{C}_0 = \frac{n!}{n! \cdot 0!} = 1$ より

${}_n \mathrm{C}_0=1$

である. 特に,

${}_0 \mathrm{C}_0=1$

である.

A

$4$個のものから $3$個を選ぶ場合;順列の総数 ${}_4 \mathrm{P}_3 = 24$ 通りのうち, $3!$ 通りずつが同じ組合せなので, ${}_4 \mathrm{P}_3/3!={}_4 \mathrm{C}_3$.

B

$2$種類のものから $3$個を選ぶ場合;選ぶ $3$個の種類を $2-1=1$つの仕切りで区別する ${}_{3+1}\mathrm{C}_2$ 通りに一致する.

D

(1) $9$人からAの $3$人を選び, 残りの $6$人からBの $3$人を選び, 最後の $3$人をCに入れる計算. (2) 部屋の区別をなくせばよいので, 部屋の選び方の総数 $3!$ で割る.

発展

ベータ関数 $\mathrm{B}(z,w)$ は2変数関数で $\mathrm{B}(n-r, r)=\frac{\Gamma(n-r)\Gamma(r)}{\Gamma(n)} = \frac{1}{{}_n\mathrm{C}_r}$ を満たすので, 組合せの拡張と言われる.

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