数学のまとめノート

「等差数列」とは

隣り合う数の差がいつも等しい数列のこと。

定義

任意の n について,

an+2an+1=an+1an

が成り立つ.

漸化式

公差d とおくと, an+1an=d が得られる.

A. 等差数列の一般項

an=a1+(n1)d

B. 等差数列の和の公式

Sn=12n(a1+an) =12n{2a1+(n1)d}

C. 等差中項の関係

実数 a, b, c について, この順で等差数列である 2b=a+c.

調和数列

逆数の数列 {1/bn} が等差数列である数列 {bn} のこと.

D. 調和数列の一般項

等差数列 {an} を用いると, bn=1an=1a1+(n1)d とできる.

ポイント解説

1, 3, 5, 7, 9, (奇数)

・漸化式:an+1an=2
・一般項:an=2n1
・和の式:Sn=n2

A

植木算の考え方に対応する。

B

初項と末項の和 a1+ann 個分足すと 2Sn に対応する。

末項の ana1+(n1)d を代入することで, 最後の式が得られる。

C

等差数列の定義式 cb=ba を変形した式である。

発展

音律(音の高さ)は部分的に等差数列をなし, 音律を作る弦の長さは調和数列になる。

等差数列の具体例

自然数

1, 2, 3, 4, 5,

奇数

1, 3, 5, 7, 9,

偶数

2, 4, 6, 8, 10,

分母が同じ有理数

0, 1m, 2m, 3m, 4m,, m1m, 1

非整数次元の図形の中から等差数列を見つけ出す - Laborify

はじめまして.名古屋大学大学院 多元数理科学研究科 修士2年の齋藤耕太と申します.大学院では微細な構造を持つ図形について扱うフラクタル幾何学と整数の性質について扱…

導出

一般項の導出①(植木算)

植木算の考え方を使う.
an は,初項 a1 に 公差を (n1) 回加えれば良いので,

an=a1+(n1)d

になります。

一般項の導出②(漸化式)

各段階の漸化式を使う
anan1=dan1an2=da3a2=d+)a2a1=dana1=(n1)d

等差数列の和の公式

等差数列を初項から最後の項まで足した和を S とします。

S=a1+a2++an1+an+)S=an+an1++a2+a12S=a1+an+a1+an++a1+an

この筆算の結果を集計すると,和の公式を得ます。

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