生徒に基礎をいくら丁寧に教えても、次の単元に入ったら内容を忘れられて悩んでいることはありませんか?
知識の積み重ねが全然できない!!
一斉指導でも困ることですが、個別指導だと、より一層頭を悩ませることになります。
基礎問題を何回も何回も反復させて練習させる。時間の許す限り練習させる。根性で頭に知識を残すように指導する。
たしかに、大切な指導の要素です!
しかし、少し違った角度からのアプローチも考えなければ、責任ある指導に自信がもてません。
このブログは、基礎の反復の指導をする両輪として、「知識を使う問題の指導も取り入れてみる」ことの大切さ、気づきを提起します。
いま、個別指導などで、生徒への対応に頭を悩ませている講師の方が指導するヒントになれば幸いです!
個別指導塾
8年間くらいアルバイトしました。
一斉授業とは違って、個別(先生①:生徒②)の指導は距離が近い分、面倒を見る内容が変わってきます。
個別指導の経験で培った反省を記します。
基礎の反復でいっぱいいっぱいになっている先生はいませんか?
どういう方策を考えますか?
基礎問題の反復ばっかりさせる
個別指導(学校でも)のときに、よく基礎の問題ばかり何回も何回もさせる先生を見かけます。
数学が苦手、基礎問題ですら全然定着しない、という生徒に対しては、親切で必要な指導であります。
しかし、生徒は(その場ではできるのに)あとになったら全くできない、ということがありませんか?
生徒の思考
その解決策もしくは原因として、次のことが考えられます。
- 生徒自身が宿題で復習できてないからだ
- 生徒が忘れないように自習で、その都度勉強しておかないからだ
もちろんこのようなことは基礎が生徒に定着しない大きな要因です。
だけど、生徒自身がそもそも復習をするという意識/思考の頭を持ってない、と感じます。
知識をバッチリと頭に入れるまで思考が成長してないからと感じます。
つまり、「できない」というより、むしろ、まだそこまで力がないのである。力不足であると感じます。
習った計算を使う問題を指導する
目の前の生徒には、まだ知識を定着させる思考基準がない。
基礎の反復指導以外の策略として、先生ができることは何があるだろう?
「適切に今までの計算を使う問題をさせる」
標準問題というレベルを適切なタイミングで指導しないと、生徒は知識をやっぱり忘れちゃいます。
生徒にとっては少し頭を使う問題を生徒には100%伝わらないかもしれないけど言っておくことがどれだけ重要か、先生たちはすぐに忘れてしまいがちと認識しています。
「この問題を飛ばそう」は適度に卒業
勉強が苦手な生徒を見て、テキストにある難しい問題について、「この問題は飛ばそう」という指導の気持ちはよく分かります。
生徒が身に付けるべき問題をテキストの中で選定すること、はじめは大切です。
でも、いつまでもこのスタンスではなくて、計算を適切に積み重ねる練習をさせる指導をしないと、基本的なことが、いつまでたっても身につきません。
基礎的な問題を習って、それと同レベルの問題だけを考えさせ続けても頭に残らないのは当たり前だと感じます。
「この問題を飛ばそう」って言ったきた問題を、1つだけでも時間の余裕を作って一緒にじっくりと考えてみること、やってみてはどうでしょうか?
基礎の定着、積み重ねができない生徒への対処思考(結論)
基礎の定着、積み重ねができない生徒へは、どのように指導の策略を検討すればよいのでしょうか?
一つの方策を一緒に考えてきました。
培った知識の内容を、次のすこし難しいレベルの問題にどう使うのか教える時間を取ることを勧めます。
丁寧に繰り返し教えた知識を「使って」考えさせるような問題を指定して、じっくり考える。そうすることで、はじめて、自力で計算を遂行できるような意識が育ってくると思っています。
基礎がまったくできない生徒を前にすると、こういった意識を忘れがちですが、やっぱり「生徒のレベルのステップアップ」を念頭に教えてあげることが先生には必要だと思います。
知識の積み重ねは、数学が苦手な生徒にとっては苦痛でしかないと思います。
しかし、知識の積み重ねができるような学力を与えてあげることが生徒に数学を伝える一つの役目であると考えます。
そして、先生の役目の一つだと思います。
ここで忘れてはいけないことが一つあります。「基礎の練習+知識を使う問題(標準問題)を行う」という認識を持ってください。ステップアップしていき、難しい問題ばかりに時間をかけると、やっぱり基礎は全然できません。
だから、基礎の反復練習と標準問題の適切な設定を考えて指導してあげることが、基礎定着に必要不可欠と考えます。
ご自身が生徒だった時、「よく分からない問題だったけれども。一応やり方を授業で聞いているから、問題に対するトッツキ方が分かる」という経験はありませんか?
生徒が全然分からないレベルの問題を与えてはダメですが、適切なレベルアップの問題を少しずつ与えてあげることで、次第に基礎の価値を頭が認識していくようになっていくと思っています。