金利 $r$ の複利式で, 毎年おなじ金額ずつ積み立てたときの $n$ 年後の資金を計算する公式を考えます。次の計算での導入が有名ですが、他の方法をこの記事で紹介します。
$$\displaystyle \sum_{k=0}^n a (1+r)^{k} = \frac{a\{\ (1+r)^{n+1} -1 \}}{r}$$
漸化式の発見!
複利式で積立の場合、その条件式は、「次年度の残高=今年度の残高×利率 + 積立金」でした。
この式を書き直してみます。
$$a_{n+1} = (1+r)a_n + q$$
どっかで見たことありますね。
$p = 1+r$ とおくと、$a_{n+1} = pa_n +q$ です。
($p$ でも $b$ でも良いです。)
→ そう、教科書に載ってる漸化式!ですね。
具体的な数値を入れてみると、$a_{n+1} = 1.01 a_n + 100,000$ で、初項は $a_1 = 100,000$ です。
もう教科書に載っている問題です!
漸化式の意味
特性方程式を立てて計算します。
$x = 1.01x +100,000$ → $x = -10,000,000$
これで特性型の漸化式の計算していくと、先ほどと同じ式ができます。
Point!!
教科書にある漸化式 $a_{n+1} = pa_n +q$ を、複利式の金利の意味で解釈すると、
「$(n+1)$年目の残高」は 「$n$年目の残高に利率($1+r$)をかけて積立金を合算した金額」と一致する
と言えます。
特性方程式で文字に置くけど
ちなみに、「$x$」って置きますけど、これなんなんでしょうっていつも思いますよね。
$x = (1+r)x +q$ の解のことですので、計算してみると、
$x = x + rx + q$
$rx = q$
$$x = -\frac{q}{r}$$
です。
言葉で書き換えると、
$x$ は、「利率」分の「積立金額」にマイナスを付けたものです。